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ホワイトカラー・エグゼンプション

「家庭だんらん法」に言い換え指示=「残業代ゼロ法」で舛添厚労相 (jiji.com)

 舛添要一厚生労働相は11日の閣議後記者会見で、一部事務職を割増賃金の支払い対象から外す「日本版ホワイトカラー・エグゼンプション制度(WE)」について、「名前を『家庭だんらん法』にしろと言ってある」と言い換えを指示したことを明らかにした。その上で、「残業代が出なければ、早く帰る動機付けになる」と評価、働き方の改革の一環として取り組む考えを示した。(後略)

 ああブルータスおまえもか、と言いたくなってしまうのはワタシだけでしょうか。

 WEの本来の導入趣旨は、勤務の体系が多様化しつつあるホワイトカラー労働者に対して、その能力・成果に比例した報酬を提供する給与体系を導入するために、(勤務時間の拘束を排除して)従来型の労働拘束時間に比例した給与体系を廃するものであったと記憶しております。それに対する反対論は、労働の強化に繋がるというものが多数であったと思います。「残業代が出なければ、早く帰る動機付けになる」という論は、WEの導入の本旨ではなかったはずです(この論を推し進めるならば、ホワイトカラーに限られない全労働者に対して残業代を支給すべきではないということになります)。

 上述のようなことはさんざん言われ尽くされているところであり、今更ではあるのですが、今回、何が気に掛かるかというと、聡明なる舛添大臣が上述のようなことに気づいていないはずもないわけで… 要は、制度の本来の趣旨を、大臣自らも信じていないような名前に変更することで、どうこうしようという態度が気にくわないのであります(ワタシ自身は、WEには必ずしも反対ではありませんので)。

 ていうかさ、そもそもワタシのような独身者は眼中にないのかねえ…