ニコンやっちまった(やってくれた)

 ダウが10000ドルを割り、日経平均が仲良く10000円を割った今日この頃ですが、こんなおバカな製品が。まだまだ日本経済は元気です。

究極のモバイル――ニコンの新提案「UP」 (plusd.itmedia.co.jp)
製品公式サイトはこちら

 ついにHMDの時代が到来しました。ひとり一台HMD、ちょっと前までは(今でも)猫も杓子も電車の中ではiPodの白イヤホンを着けていたものですが、これからの通勤風景はみんなそろってHMDですよ。HMDというと、塚本昌彦教授を思い出してしまうのですが、教授の熱烈なる普及活動のおかげか、ようやく商用化への道をたどりつつあるようです。でも、ニコンという比較的堅いカイシャから登場するとは思わなかった(でもHMD開発では光学技術が一番重要なところなのだろうから、確かに一番近いところにいたのは確か)。

 ただ、HMDといっても、こいつはせいぜいあらかじめ貯め込んだAudio/Videoファイルの視聴ぐらいしかできないのですが。一応無線LANは付いていて最低限度のWebブラウザはあるということですが、まあ 640*460ではたいしたサイトの閲覧もできず(MobileSafariかMobileOperaクラスのものを積んでいたらまた別なんでしょうが)。いっそ、FOMAモジュールとMobileOperaを搭載してしまった方がよかったかもしれません(夢物語に近いですが)。あ、あとワンセグは積んだ方が良かったんじゃないかな。突端部からB-CASカードが突き出した格好で良ければ12セグ積んでもいいと思うけど。
 と、いう感じに夢が広がりまくりで、何にせよ、大いなる一歩には違いないのでしょう。かなり歩幅が大きい一歩だけど。

 もっとも、Bluetoothヘッドセットすらマトモに普及しない我が国では、どれほど普及するかどうか… 他人と違う外見を気にする国民性ですから(Bluetoothヘッドセットで喋ってるだけでも変な顔されるし。ようやく”24″あたりで認知されてきたかというくらい)。ということで、当分はキワモノ扱いが続くことでしょう。とりあえずまあ、なんというか、ニコンやっちまったという感じ。でも、もっとやっちまってくれ。3年後の山手線の光景は一人一台HMDだ、きっと。

(追記)
 engadgetの紹介記事、

購入してしまいそうな方は自宅内だけでなくぜひ量産型塚本教授として装着したまま街を歩きウェアラブル・HMD・ユビキタスの普及に殉じてください。

 やっぱりみんな塚本教授しか思い浮かばないらしい(笑)