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ビールとテクノロジーと、あと何か。

空の食欲魔人

 「空の食欲魔人」(川原泉白泉社文庫)読了。コミックス版を大学のときに読んだ記憶があるのだが、なんとなく手元に置きたくなって購入してしまった。こないだ大量発注したうちの1冊。本当に、なんとなく。読みたいという強い衝動があったわけでもなし、かといって、どうでもよかったというわけでもなし。

 止まらなくなった。  かつて読んだときも、面白かったという記憶があるけれども、なんなのだろう。さりげないところから何かを突き刺されたような、それでいて痛くないような、結局なんだかよくわからないような、不可思議な感覚。  本を読んでいて、どうしようもなくうれしくなるのは、こういう、言葉では表現しにくい感覚を思わされたとき。楽しいだの悲しいだのってのは、現実にお任せしておきたくなるから。

 しかしまあ「3月革命」のなかのあのセリフ「あなたの背負っている猫ごと好きでした」(地の色で書いておきました>未読なひと)、あれには、ひさびさに泣きそうになったことよ。