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元社長の差押

堀江元社長びっくり、留守中に強制執行 家財差し押さえ (asahi.com)

 ライブドア株で損した莫迦(自分の投資先に関する眼力のなさを他人のせいにするのはどう考えてもまっとうではないので、あえてこう言う)が堀江元社長から損害賠償金をふんだくった件で、こんなことになりました。一審判決に仮執行宣言がついていたんだろうとは思いますが、だからって本当にやるのはどんなものだろう。たぶん、トータルでは、コストのほうが掛かってるんじゃなかろうかと思いますが(そのへんが見境のない莫迦だ)。

代理人弁護士によると原告らは「堀江氏のマスコミ出演が増え苦々しく感じる。被害者が忘れ去られている」と話しているという。

 「被害者」も何も、控訴審でやりあってるところじゃありませんでしたっけ。マスコミへの出演を云々するのも言論活動を抑圧するのに繋がりませんか。頭に血が上った莫迦が口走ったならともかく、代理人弁護士はもう少し発言に気を遣った方がいいのでは。
 それに、差押は、金銭賠償が得られない場合に強制的に金銭賠償を獲得するための手段であって、被害者が溜飲を下げるための手段などでは決してないはず。苦々しいから差押、ってのはただの私的報復。自宅に対して掛けるのもどう考えても感情的なものにしか見えない(確実にやるならば、預金口座だったり不動産だったり債権だったりを押さえるべきであって、自宅の動産に対してというのは心理的圧迫を狙ったものでしかない)。ということで、堀江くんの責任云々とは関係なく、この差押はやるべきではなかったのでは。

 …やっぱり莫迦はどこまでも莫迦なのかね。

海鮮丼

 地の果ての実家におります。AirMac Expressを持って帰ったので、自宅中がホットスポット状態でInspiron miniが大活躍しております。Extremeにしなくて正解だったぜ。
 昼間から魚たっぷりの海鮮丼を食して幸せ気分満開。やっぱり魚は田舎の方が美味いです。

 食後は、年末の楽しみにとっておいたまねきTVの知財高裁判決(なぜかMicrosoft Word)を読んでまたり。控訴人(テレビ局)の主張はなかなかアグレッシブで一瞬目を引かれたけれど、やはり著作権法の趣旨からして判示の結論のほうが穏当な気がします(公衆送信概念の説明が丁寧になされているのがほほえましい)。

 …とりとめのないエントリですんません。

TK容疑者

 とりあえず伏字にしてみました。

巨額の著作権詐欺――“小室事件”と音楽著作権の関係 (itmedia.co.jp)

 さすがに本件は驚きました。ウチのiTunesにも今回対象となったであろう楽曲が少なからず含まれております。
 詐欺事件の絵図としては比較的単純ですが、原著作者が自ら登場するとなると、一見して見抜くことは難しいでしょう。報道されるところの容疑者自身の窮状から考えるに、ありえなくもない話だし。

 ただ、実際問題として、「ある著作物の現時点での著作権者が誰か」というのを証明するのは意外と難しいものです。不動産であれば登記を調べることで、要注意物件か否かは分かりますけれど、著作権の登録制度は実質的に機能してないし。原本を所持しているからといって著作権者であると判断することもできないし(絵画なんてのは原著作者が原本を所持していないことの方が大半だろうし、だいたい音楽の原本ってなんだ?)、そもそも著作権なんてのは契約ひとつで簡単に移転してしまう癖に、実体のないもの(無体財産)だから、じっさい、実務的には、なかなかの難問なのです(相手方にWarrantyを掛けさせて万一の場合には賠償請求権を行使するぐらいが限界か。このへんエンタメ業界の実務が知りたいところです)。

 まあ、値段が10億、うち手付5億という時点で、怪しさ満開なんだけどね… でも、今でも印税収入3億たあ凄い。それでも返せない借金というのがまた凄い(香港進出失敗が原因とか報道されてるけど、カイシャが破綻しても出資額限度での有限責任でないの? それで多額の借金って、なんかこのへんが怪しい)。

報道によると、小室容疑者の楽曲には年間3億円の著作権使用料収入があったという。小室容疑者はそのうち1億円をJASRACから、もう1億円を出版社から受け取り、出版社は1億円を受け取っていたという。

毎日新聞訴訟口頭弁論

 おおお、本当に訴えてたのか。知らんかった。

毎日新聞の「低俗」報道訴訟、9月に神戸地裁で口頭弁論 (watch.impress.co.jp)

 訴状を読んだうえで冷静に考えると原告に勝ち目があるとは到底思われませんが、まあ、がんばってください(棒読)
 ていうかさ、全国津々浦々で提起されたら面倒臭くてしょうがないよねえ>毎日新聞。あんま他人事でもないんだけど。

MYUTA判決

著作権侵害差止請求権不存在確認請求事件 平成19年05月25日[PDF]

 判決文が公開されたので、今更ながらではあるが読んでみる。経緯はこちら
 …自動公衆送信って、こういうことだったっけ? なんか、判断するレイヤーを1段階間違えているような気がするんだけど。
 こちらとかこちらでも疑問が呈されているようで、そりゃそうだわなあ。

 今回問題になっているMYUTAなるサービスは、自分のPCから専用ソフトでmp3なんかを携帯電話用音楽フォーマットに変換、専用サーバストレージにアップロードし、自分の携帯電話でダウンロードするというもの。要するに、手持ちのCDを着うたにできるわけですな。レーベルモバイルなんかにとっては、確かに困るでしょうなあ。

 で、争点は、(1)誰が複製(サーバストレージへのアップロード)をしているのか(ユーザが私的利用のための複製をしているのか、MYUTAが行っているのか)、(2)携帯電話でのダウンロードが自動公衆送信に該当するのか(サービスのユーザは「公衆」なのか)、ということなんですが、とくに気になるのは(2)のほう。
 確かに著作権法の「公衆」概念は、明確に割り切れないところもあって、悩ましいんですが、今回のように携帯電話のサブスクライバIDまで使ってダウンロード先を識別しており、アップロードした音楽を、複数の携帯電話でダウンロードすることはできないにもかかわらず「送信の主体が原告(注:MYUTA)であり、受信するのが不特定の者であることに変わりはない」(判決文からの引用)というのはねえ… そりゃ、サーバってのは、同時に複数の処理を行いますし、物理的には複数人にデータを送信しておりますが、自動公衆送信って、そういうことを言うんじゃないと思っていましたが。

 判決文には、MYUTAのシステムの仕組みが相当に詳しく書き込まれておりますが、かなり気を遣って作られたシステムであると思います。この内容で、自分が実務上、こういうサービスを開始したいんだが法的に問題あるか、と相談されたとしたら、それなりに悩みつつも、OKを出してしまいそうなサービス内容ではあります。その結果として、開発費用を投じてシステムを開発したにもかかわらず、(下級審とはいえ)NGを食らってしまうとなると、実務としては相当に消極的に判断しないと怖いです(カイシャにとって裁判に掛かるコストって、カネが掛かるというよりも、現場のヒトが拘束されるほうが大きいんですよね…)。上級審での判断がなされることを望むしかないです。

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Microsoft vs KFTC

裁定次第では「韓国からWindows引き上げ」(slashdot.jp)

 若干古いニュースではあるのだが、何となくここ数日気になっていたので。
 KFTCといっても、Kentucky Fried Chicken Committeeではない… Korea Fair Trade Commission。

 日本の公正取引委員会もMSに喧嘩を売ったりしている[pdf]し、最近ではGoogleにケチをつけたり[pdf]と、なかなかの活躍(単に目立ちたいだけという説もある)をしてたりしますが、こちらは欧州でも問題になったOS本体とアプリケーションとのバンドルについて。

 今回韓国で問題になっているのはWindows Messengerなんですが、これって、完全に無償のものなんですね。Windows Media Playerとの違いは、Media Playerの場合は、市場シェアが大きくなると、配信事業者向けのサーバソフトウェアが売れることになるんですが、Messengerはそうでもないこと。確かに、Live Communications Serverというのはあるんですが、これはイントラネット内でのIM制御のためのソフトウェアなので、家庭ユーザがWindows Messengerを使用するには関係なかったはず。
 となると、独占の対象となる市場は果たして何か、ということになるんですが、法人向けIMサーバソフトウェア市場って、そもそも、元来そんなに競争的な市場なんでしょうか。調べてないので断言はできないんですが、なんかどうも、しっくりこない気が。申立したのもインターネットポータルを運営している会社だそうなので、個人向けIMを念頭に置いているような気がしてならない… 同じく無償ソフトウェアであったInternet Explorerのときは、米司法省とは和解だったし、Netscape Communicationsとも負けていなかった記憶が。
(ま、韓国語の原文に当たっていないので、推測まじりなのは勘弁を)

 で、ここまではいいとして、韓国公正取引委員会に対するMicrosoftの回答が冒頭の発言なんですが、ここまで(なかば恫喝的な)思い切ったことを言うのは何が理由なんでしょうね。欧州市場と違って韓国市場なんてそんなに大きくないし、マルチバイト文字のサポートも面倒だからいい潮時だと思っているのか。冒頭の発言を書面で述べたということは、自分の行動をコミットしてしまったので、これでMSに不利な審決が下されて、それでいて韓国市場から撤退なりのアクションをとらなかったとしたら、それはそれで狼少年化してしまうことになり、こういう物言いは決して得策ではないはず。それゆえに気になってしまうのですね。やっぱり、けっこう本気で撤退したがっているのか、それとも作戦なのか。MSのお手並み拝見と参りましょう。